第31回 セブン-イレブン

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 衆議院選挙も与党の大勝で終わりました。前回可決出来なかった法案も全て可決するだけでなく、現在適用されている所得税と個人住民税の定率減税も間違いなく全廃されます。今後は財政健全化のためということで、消費税等の増税路線に一段と踏み出すことでしょう。

 さて、私は普段自動車でクライアントを廻ることがほとんどです。遠いところでは同じ福島県の中でも片道約2時間半かかるところがあり、それだけ長い時間運転すると休憩の為コンビニを利用することが多く、コンビニへ駐車しトイレへ行ったり飲み物を買ったりしています。以前から不思議だったのはコンビニの飲み物の値段、ペットボトル飲料(500ミリリットル)であればどのコンビニでもメーカー小売希望価額の147円で販売しています。「便利さと引き換えに値引きはしない」というコンビニの常識をどのコンビニも頑なに守ってきたわけですが、9月3日からコンビニ最王手セブン-イレブンが清涼飲料水の一部製品の店頭価格を147円から125円に引き下げたことにより、他のコンビニにも追随する動きがあります。

 この背景には、コンビニの競争力の低下があります。調査によれば既存店の売上高は5年連続で減少しており、昨年の清涼飲料の販路別出荷シェアでコンビニは22%と頭打ちの状態が続いているのに対し、スーパーは安売りを武器にそのシェアを拡大しています。さらに、税抜き99円均一のコンビニや24時間営業のスーパー等の出現により、便利さだけではその優位性を維持できなくなってきました。

 現状、値引き分の大半はセブン-イレブンが自社の利益を削ることでかぶっていますが、今後はメーカー側に仕入れ値の引下げ要求があると思われます。セブン-イレブンは9月1日に総合スーパーのイトーヨーカ堂、外食のデニーズジャパンとともに3社で持ち株会社、セブン&アイ・ホールディングスを設立しましたが、イトーヨーカ堂もセブン-イレブンも同じメーカーから同じ飲料水を仕入れていますが納入価格を比較するとメーカー小売希望価額で販売するセブン-イレブンがメーカーからの仕入れ値が高く設定されています。持ち株会社設立によりグループ内で同一の仕入れ値を要求してくることが確実です。ただしメーカー側もセブン-イレブンに対する仕入れ値の維持は倉庫を持たないコンビニに1日何回も配送する物流コストを考えれば決して譲れないところです。

 今回の値下げがセブン-イレブンの収益や利益にどのように結びつくかは不明ですが、コンビニの情報システムを駆使すれば直に結果が現れてくるものと思われます。現状のコンビニのサービスに対して価格が高いと思ったのは私だけではないと思います。