第83回 IT業界の職種別キャリアと将来性

よく、IT業界を一纏めにして議論をする方がいますが、それは大きな間違いです。
IT業界と言っても、職種的にも色々な職種があり、その職種により将来性の
ある職種、無い職種等がはっきりと存在しています。

今回は職種による各種必要能力+その優先順位と職種別将来性について書きたいと思います。

IT業界でユーザーから相談を受けて、それを解決できるSE/PMになる人は
ほんの一握りで、大多数の人は「ユーザー先へ派遣者」「ユーザー先で運用責任者」
「プログラム下請者」「自社プログラムのみ作業者」として従事している方が多いのでは
ないでしょうか。

仕事内容に上下はありませんが、将来性ある職種や老人になっても長期間活躍できる職種は
ほんの一部の職種の人ではないでしょうか。

先ずはIT業種の各種職種に従事する場合の能力の順位付けをしてみます。

IT技術能力の要素を下記にランダムに列挙してみます。

A:外見力
B:人柄
C:ストレス耐性
E:コミュニケーション力
F:各種技術力
G:問題解決能力
H:プレゼン能力
I:コンサル能力
J:人脈

上記能力は各種職種により優先順位は違ってきます。

例として「ユーザー先に派遣社員」として従事する場合は何が一番でしょうか?
私見ですが1:技術力⇒2:ストレス耐性⇒3:コミュニケーション能力
ではないでしょうか?

派遣なので、技術力無ければ、チェンジされます。何よりも技術力あっての仕事です。
無ければ、それまでで、派遣には向きません。
プレゼン能力やコンサル能力は必要となる場面があまり存在していません。

では別な例として「ユーザー先の運用技術者」の場合はどうでしょうか?
運用がうまくいけば問題ないので、「技術力」は余り関係しません。
これも私見ですが1:コミュニケーション能力⇒2:ストレス耐性⇒3:問題解決能力

ひょっとすると、1:コミュニケーションより先にマニュアル読解能力なのかもしれませんが。

それではこれを当社にあてはめるとどうなるか?
当社は各種企業の上流から下流までを全てチェックし、ユーザーと共にシステムを作成・
構築する仕事なので下記のような順番になります。

1:外見力
2:人柄
3:ストレス耐性
4:コミュニケーション力
5:各種技術力
6:問題解決能力
7:プレゼン能力
8:コンサル能力
9:人脈

な、な、何と一位が外見力なのです。

多くの人が清潔な礼儀正しい人を打合せ相手として希望しています。
(ユーザー様側も薄ら汚いオタク的な方とは会話したくない筈です。)

ユーザーといつも顔を合わせて打合せする場合、まずは相手との会話環境が構築されている事が
前提条件となります。

そのような環境がお互いに構築されていないとその後の事は何も進展しません。
(その点では恋愛感情と似ています。)

1位の「外見力」とは顔の良し悪しではなく、そのような最低限のルールやマナー&常識が分かっていることです。

上記の3タイプ別の順位を理解していないと「企業側とのミスマッチ」を起こしてしまい、
退職やうつ病の方向へシフトしていきます。

纏めますと、職種により研鑚を積まなくてはいけない能力があり、その順位付けを
キチンと理解すべきだという点です。


次に各職種による将来性を考えてみます。

コンピューターが好きだ、プログラムを組むのが好きだと言っても、高齢になればなるほど
若手からのプレッシャーで自分の居場所が分からなくなる例が最近良く発生しています。

先日も昔優秀だった高齢制御系SEの方が「将来の不安」を口にされていました。

面白い面白いで仕事をやってきてふと気が付くと、40代半ばを超えて、俺はこれから
どうすれば65歳まで継続して、仕事に従事する事が可能なのだろうかとの疑問発生と
いうパターンです。

大多数の会社は考えているようで個人の事はあまり考えていないのでは無いでしょうか。

結論から言うと、「自力で解決するしかない」のです。

IT業界勤務の大多数の方が、高齢時の自分の仕事のイメージがありません。
無いというより、怖いので考えないという方が正解かも知れませんが。

当然ですが、死ぬまで生活していかなくてはいけないので、無発想ではいけないのです。
(よく言われるPDCAサイクルの思考です。)

アドバイスとしては「将来性ない職種」なら、早めに職種を変えるか、起業か、転職だと
個人的には考えます。
(会社のいいなりの人間になってはいけません。会社は会社の事を優先に考えますので。)

「営業力」無い方も50歳近くからでも遅くは無いので、勉強する事をお勧めします。
(営業力は技術力と比べ、能力あれば、結構高齢まで従事できますので。)

俺はできない等の発言者もいらっしゃると思いますが、年齢に応じた自分に必要な能力は
幾つになっても勉強して、身に付けなればならないだけの単純な話なのです。

つらつらと書き続けてきましたが、自分の年齢とキャリアをいつも意識して、65歳まで
会社のお荷物にならない自分を作り出し、進化させるのが「自分の使命」だと言い聞かせてください。

50歳くらいで俺はもういいとの哲学も理解できますが、それは「逃避」以外の何物でも
無いのです。(決して日本国の年金お荷物者にはなってはいけません。)

そして「ストレス耐性」がどのような職種でもBEST3に入る能力である事を
特に若者には理解して頂きたい。
「ストレス耐性」についてはそのうち書きたいと思いますが、一言で言うと
「ストレスに立ち向かう勇気を持って、耐性能力を強靭に!!」という事です。

今回もお怒りの方はご容赦を!!

沈みゆく日本であっても最後の最後まで改革シツコイSEからの一言でした。

SE:Y

お問い合わせ方法について

お電話・FAXでのお問い合わせ

024-963-2150 024-959-1111
受付時間 9:00~18:00(土・日・祝祭日、弊社規定の休業日を除きます)

オンラインからのお問い合わせ