第40回 無償で使える光回線の高速通信技術

いつもお世話になっております。情報セキュリティ担当のJです。
今回は、「無償で使える光回線の高速通信技術」をテーマに書いてみたいと思います。

先月、筑波大学発のベンチャー企業である「ソフトイーサ株式会社」が、NTT東日本のフレッツ光ネクスト回線で使える『OPEN IPv6 ダイナミック DNS for フレッツ・光ネクスト』という画期的なサービスを開始しました。今のところ実験段階のため無償で提供され、NTT東日本の光回線を利用しているユーザであれば、登録なしで誰でも利用することが出来ます。

このサービスを使うと何が出来るか?と言いますと、光回線網(フレッツ網)の高速なIPv6ネットワーク上で、機器に割り振られた「動的なIPアドレス」を「名前で識別」することが出来るようになります。名前で識別出来るようになると、光回線網(フレッツ網)内でインターネットに出ることなく高速で安定したVPNやIoT機器などを接続し、メンテナンスやIoT機器同士の通信に利用することが出来るようになります。

今まで、NTT東日本も同様な無償サービスは提供していましたが、1回線あたりの制限事項や利用時のメンテナンス性の問題などの理由から、あまり普及してきませんでした。ソフトイーサ社が提供する今回のサービスは、大きく改善し、1回線あたり無制限に登録出来、メンテナンスも自動化出来る仕組みが用意されています。

また、今回のソフトイーサ社が提供するサービスの大きな特徴としては、NTT東日本と数年に渡り交渉し、NTT東日本の光回線網(フレッツ網)内に、直接、ソフトイーサ社が管理・運営するサーバを設置していることにあります。今までのNTTでは絶対に考えられないことでしたが、「オープン化」の流れがここまで来ているのか、と驚きます。

このサービスが本格運用されるようになれば、フレッツVPNワイドなどのサービスも不要となり、光回線の費用だけで、無償の高速VPNやIoT機器などとの接続も可能になり、企業のネットワークや社会のインフラが大きく変化するのではないかと思います。このサービスが普及することで、他の通信事業者や回線トラフィック(回線の混雑)の問題なども出てくると予想されますので、そのあたりのことも含めながら、今後の動向を見ていきたいと思います。

具体的なソフトイーサ社のサービス内容については、下記のURLよりご参照下さい。分かりやすい概念図も掲載されており、まずはそちらの図を見ていただくことをお薦め致します。弊社でも早速実験環境を構築しており、実験結果については、こちらのブログでご紹介したいと思います。

OPEN IPv6 ダイナミック DNS for フレッツ・光ネクスト
https://i.open.ad.jp/

情報セキュリティ管理者:J

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