第57回 管理者職種不要論

私の頭の中に、この数十年疑問になっている事の一つに、この「管理者」という言葉の
「管理者って何だろう?」
=企業や組織における管理を実行する人、今後の会社の運営を担っていく人材であるはずですが・・。

本当にこのような「管理者」も一部存在しているかも知れませんが、中小企業における管理者は、
あまり会社全体を理解できていない+財務・経営能力の無い残業代を支払わなくて良い人々
が多いのではないでしょうか?
対外的には「課長」「部長」「常務」もカッコいいですが、決定権も無く、社長に文句や意見も言えない人が多く存在しています。
特にかわいそうなのは「残業代」が支払われない事です。
残業したのに残業代は支給されず、微々たる管理職手当で目一杯働かせられているのが実態です。
そのくせ、部門の営業実績・経費予算・人事問題等の責任を目一杯取らされる。
私が数十年疑問なのは、このような実態です。

「管理者」の定義が不明なので、当社は管理者職は存在していません。

社長+役員+社員という構成です。代表役員以外は残業代が全員支給されます。
もちろん各業務のリーダー格社員は存在していますが、管理者とは呼びませんし、部長も課長も存在していません。

本題に戻りますが、「管理者」の定義です。
①肉体的にも精神的にも健康である。
②平社員から分析して、能力的にかなわない技・技量・腕を持っている
③財務・経営・マーケティング能力は平社員より知識がある
④役員へのゴマスリ人間ではない
⑤部下の社員全員の仕事はある程度把握している
⑥部下の健康相談・悩み相談にものってやれる
⑦キチンと責任が取れる
⑧部下の社員の過半数からダメだしをされない(不要論)
以上のチェックポイントの6項目以上クリアーが「管理者」の最低条件でしょう。

もし、そうでない方は単純に残業代を支給しなくてよい、便利な社員である事を自覚する方がよいでしょう。

昔の日本は「管理者」がいないと手を抜く社員が多く、その為、監視役として管理者を置かざる得なかった状況があったのではないでしょうか?
では、現在はそのような状況でしょうか?
皆、能力に差はあるにせよ、精一杯がんばっています。
管理者が存在しても、しなくてもそれほど問題ではありません。
今と昔とでは大きな違いがある事をキチンと認識するべきです。
もし、どうしても管理者的仕事が必要なら、あまり仕事がない役員や代表自らが実行すればよいのです。
今は昔と比べ、IT化が進み、メールやグループウェア等で社員の相談ごとは直接役員へ簡単に伝わりますので、そのような道具を利用することをおすすめします。

ここでSEからの提案です。
「残業代の支給されない管理者は廃止して、必要なら各部門に「リーダー」を設置する」

リーダーの方はキチンと未熟な社員のアドバイスが出来る能力を持つ社員で人望もある方が理想です。
当然リーダーには残業代を支給し、残業代以外のリーダー手当は数千円でよいでしょう。

社員は社員自身がレベルアップし、社員同士のチェック体制を持ち、社員同士が相互チェックする。
当然査定も、部門内では社員同士で実施し、査定表を直接役員に提出する新査定方式が私からの提案です。

企業構成は「株主」+「代表取締役・役員」+「社員」という単純な組織体です。

当然、社員同士の努力は必要なので、今まで会社は支給していた管理者の給料は、その部門の組織人数で分配する。
この平成大不況期に「社員が給料UP」できる秘策です。

「管理者」の方は多分、頭にきているとは思いますが、ちょっと考えてみてください。

人間は死の直前に走馬灯のように自分の人生が駆け巡ると言われています。
その場面に会社の事が映し出され、その全てが悪い場面であったら、その人の人生は本当に良い人生であったのでしょうか?
私的には疑問です。

そうならない為にも、「管理者」定義チェックで不合格の方は自ら進んで平社員へ戻り、再度テーマの「人望」や「知識」等を勉強しなおしていただくことを期待します。
(この点を勘違いしていると「リストラ対象リスト」に、いつの間にか記載されています)

このような自分分析をキチンと出来る方こそ、今後の企業に本当に必要な人材と思われます。

「幻想的」「仮想的」な管理者はもう廃止しましょう。=本当の管理者を目指しましょう!!!

SEからの「管理者職種不要論」の提案でした。

発言者:(S.E.)Y

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