第6回 インターネットが変わる...?

今回は、「インターネットが変わる...?」というテーマで書いてみたいと思います。

あまり大きく報道されてはおりませんが、2月3日23:30にインターネットの「住所」であるIPv4アドレス(インターネットプロトコル バージョン4、日本語に訳すと「インターネット通信手順バージョン4」...でしょうか)約42億個を管理している団体(IANA:Internet Assigned Numbers Authority)の在庫数が"0"となり、配布を終了しました。

実際には、IANAから世界各地域のインターネットを管理するRIRと呼ばれる5つの団体(AfriNIC / APNIC / ARIN / LACNIC / RIPE NCC)にIPアドレスが割り振られ、その5つの団体ではまだ在庫があるので、今すぐに何かが起こるわけではありません。しかし、日本はJPNICという管理団体を通じて、東部アジア・南部アジア・太平洋エリアを管理しているAPNICという管理団体に属しており、このAPNICでは、アジア地域の発展により、急速にIPアドレスの需要も伸びており、世界で一番最初に在庫が"0"(今のところ今年の9月頃と予想)になると言われています。今までに割り振られたものは、そのまま使うことが出来ますし、各プロバイダでも色々と準備を進めていると思いますので、すぐにインターネットに繋ぐことが出来ない、といった事態にはなりませんが、いずれそのような事態になることは間違いありません。

そこで、新しい通信手順として「IPv6」(インターネットプロトコル バージョン6、日本語に訳すと「インターネット通信手順バージョン6」...でしょうか)というものが登場しています。このIPv6は、既に1995年には規格化、1999年には、IANAより配布が始まり、Windows VistaやWindows 7では標準で組み込まれていますが、なかなか普及していませんでした。

しかし、IPv4アドレスの在庫が"0"になりましたので、今後は一気にIPv6へと移行が始まるのではないかと思われます。このIPv6アドレスですが、まず大きな違いとして、IPv4アドレスは約42億個しかありませんでしたが、IPv6アドレスは、約340澗個(=340兆の1兆倍の1兆倍)という、ほぼ無限に等しい個数を使えるようになります。そのため、今までは1つのIPv4アドレスを「共有」してインターネットに接続していたのが、パソコンや家電、携帯電話などの「装置一つ一つに、世界中で1つのIPv6アドレス(=住所)を割り当てる」ことが出来るようなり、家電などがインターネットに接続され、新しいことが次々と出来るようになっていくと思います。

ただ、逆に心配な点もあります。装置一つ一つにIPv6アドレス(=住所)が割り当てられますので、通信してきた相手を容易に特定することが出来るようになり、プライバシーが守られるのか?また、場合によっては外部からの攻撃を受けやすくなってしまう恐れもあります。

今後、IPv6への移行でインターネットは変わります。今まで出来なかったことが出来るようになり、更に便利に進化すると思われます。どのように変わっていくのか、私たちも注目して行きたいと思います。

情報セキュリティ管理者:J

【IPv4枯渇時計】
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