第22回 従来の常識は将来の常識ではない 其の二

今回は「営業」という職をテーマにして、これからの営業とはどうあるべきかを考えてみました。

2003年5月にSE一言集にも記載したとおり、営業職の危うさと変革は、ITやインターネットの進歩とともにもはや必然となりつつあり、業種問わず営業の方は苦労の絶えない日々を送っていられるのではないでしょうか?
今までのままでは「営業」は不要になるのでは・・・、絶対に変貌しないと生き残れない・・・と日頃自問自答している営業の方に私なりの意見を書いてみます。

まず、従来の営業職の内容と将来の営業職の内容を定義し、下記に箇条書きにしてみます。

「従来の営業」
1.得意先に依頼された商品の紹介(セールス)に訪問
2.得意先に依頼された商品の見積を作成し訪問
3.得意先に現在の業界情報を伝えに訪問
4.得意先を接待し、契約に結びつける
5.営業以外の仕事はできればやりたくないので、営業補助の女性に助けてもらう
6.営業以外の仕事は積極的にしない
7.得意先にメリットのある情報を取得して、ユーザーにアドバイスをして、商談に結びつける

☆極論かもしれませんがここで確認してほしい事は、ネットから情報をあらかじめ取得できる今、1、2、3がほぼ不要になっているという事です。
4、5、6に関しては時代遅れ営業スタイルです。
唯一残るのは 7です。

「将来の営業」
1.得意先にメリットのある情報は「ダメもと」でメール等で積極的に伝える
2.ネット等で公開されている商品情報や価格情報は今までよりスピーディにユーザーに伝わる為、価格的に無理な商品は販売せず、勝負可能な商品のみを営業する(勇気ある撤退)
3.得意先の知りたい情報やお困り情報をいち早く察知し、解決する手段をアドバイスする
(当然、得意先よりは豊富な情報取得経路を持ち、アドバイスできる体制を確立する)
4.営業以外の仕事でも得意先にとって役立つことは何でもする
するとそれが営業に結びつく

☆ここで重要なキーワードは「スピード」「アドバイス」「情報提供」です。

下記に車のディーラーの優秀な営業スタイルをご紹介します。
まず、その人は営業でありながら、車のメンテナンス等の出来る資格を取得しました。
それにより、多忙な冬のタイヤ交換やちょっとしたワイパー交換もできるマルチワークな仕事をしています。
それと同時に通常の営業より詳細な機能説明やフォローが出来るようになったため、ユーザーの信頼度は抜群で、当然営業成績も優秀です。
その理由は単なる営業トークで車を説明しているのではなく、技術的な説明をより分かりやすく説明することのできる数少ない人材だからです。

もう営業テクニックのみで販売できる時代は終了したのではないかと考えます。

車を利用しているユーザーのほとんどは多忙な方が多く、スピーディーな作業処理を期待しているのではないでしょうか?
東北地方の場合、冬のタイヤ交換シーズンになるとどこも一斉に込み合い、待ち時間も多くなり、作業者も不足がちになります。
そのようなときこそ営業職がHELPし、スピードアップを図る事が他社との差別化に繋がります。
このように今後の営業はいかなる職にも変身できる「仮面ライダー」的行動をとれる幅広い職域をもつべきではないでしょうか?

営業、メンテナンス、アドバイザー等、職域を広げ、年収もUpし、リストラされにくい人材になることが重要と思われます。
それにより、ユーザーにとってはトータルフォローをしてくれる営業になるわけですから、ネット販売の価格だけ重視するユーザーに対して、一石を投じることができるのではないでしょうか?
サービスが一緒なら、価格の安いネットで購入するのが当たり前です。
そのことを肝に銘じて、日頃の営業活動にあたることを提案いたします。

当社からのエールとしては「へこたれず、がんばれ営業!!」です。

今後益々大変な時代に入っていきますが、その時代の波にのまれることなく、変身営業としてメンタル面でも専門知識分野でも年収分野でもUPしていく営業であってほしいと心から願う次第です。

発言者:(S.E.)Y

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