第16回 10年ぶりにゴルフ場に行ってみた

最近、10年ぶりにゴルフを再開し、2度コースを廻ってきました。久しぶりのゴルフ場は、気合の入ったピンク系のゴルフウェアをまとったオバさんが数人、あとは、東スポじゃなくて週刊ダイヤモンドを読んでそーな、ドトールでもホテルオークラのラウンジでもなく、喫茶室ルノアールでコーヒー啜(すす)ってそーな、大金持ちじゃないけど小金は持ってそーな50代以上のおじさんとお爺さんばかりでした。バブルの残り香がぷんぷんしてました。

自分が銀行に入社したとき、上司から「仕事の一環としてゴルフを覚えることが大切だ。コースを1日歩くので健康にいいし、接待でも活用できるし、人脈も広げるツールにもなる」なんて言われてました。

そんな時代だったんで、お客さんとの接待、銀行員同士のコンペと、何度ゴルフ場に足を運んだかわかりません。

しかし、自分は運動神経がよくないので、上達しないし、それほど好きでもなかったので、脱サラしてからは、きれいさっぱりやめてました。

先日、お客さんから再三誘われ、断り切れず再開したわけですが、ゴルフ場に行っていろんなことに気づきました。

ゴルフ場がどんどん倒産しているのは、接待ゴルフが減ったこともあるけど、最初に書いた加齢臭が漂う雰囲気もあるけど、それ以外に、ゴルフがもう全く時代に合わなくなっているのです。たとえば・・・

1.自動車がないと行けない

ほとんどのゴルフ場は、山の中にあります。駅から遠いです。なので基本的には自分の車で運転して行くしかありません。

29歳以下の車の所有率は、かつて80%くらいあったのに、最近の調査では50%以下だそうです。車を持ってない人がゴルフに行こうとしても、早朝に誰かに迎えに来てもらうしかなく、これでは、わざわざゴルフを始めようと思う人はおらず、潜在ゴルファーは減ってしまいます。

2.マナーがうるさい

スポーツなのでルールがあるのは当たり前ですが、ゴルフには、それ以上に細かい暗黙のマナーがやたらめったら多い。

例えば、
「クラブハウスに入場するときは、ジャケットを着用しないといけない」
「カジュアルな服装でプレーしてはいけない。Tシャツ、ジーンズはNG」
「大したことのないショットでも、『ナイスショット』と言わないといけない」
「ショットをしたら、クラブを2、3本持ってボールのところまで急ぐこと」
「今から打つ人の前に出てはいけない。その視界に入らないこと」
「一緒にプレーする人が打つときは、じっと黙っていること」
「ロストボールは、いつまでも探していてはいけない。早く諦めOBにすること」
「速く歩くこと。足を引きずってはいけない」
「バンカーショットの後は砂をならすこと」

なんか、どこまでがOKでどこまでがNGか、はっきり白黒しないことが多い。時と場合によりその線引きは、前後するのです・・・。めんどくさいでしょ。

3.ゴルフは自分との戦いである

これも、ゴルフを始めたとき、上司に言われたことです。
「練習でフォームの癖を矯正し、その日の自分の調子やコースレイアウト、風の向きと強さを読み、それに合わせたゴルフをする。相手は関係ない。ゴルフは自分とのひたむきな戦いである!」

また、上手くなるのに長い時間がかかります。年季勝負みたいなところもあって、何十年もやってる年配ゴルファーには、初心者は勝てないです。そして年季の入ったゴルファーは講釈を垂れるのが大好きです。少しうざいです。

これらを聞いて、ゴルフを始めたい人、います?
時代に合わないこれらを解消しない限り、ゴルフは若い人たちには受け入れられないと思いました。

ただ、おじさんや元気な高齢者には安定した人気が続きそう。

歳をとっても体力の低下をあまり実感せずに済み、練習と年季を重ねることでレベルを維持できるスポーツはゴルフの他にないです。そして退職後、一日中、外で時間を潰せるのは、家の中で奥さんに邪魔者扱いされるご主人たちにはもってこいです。車が自動運転の時代になれば、免許を返上したあとでも、無理なくゴルフ場に行けるようにもなるでしょう。

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